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「山形女性医師ネットワーク」のお知らせ

日本医師会女性医師支援センター・シンポジウムが開催されました

5月30日(土)に、「日本医師会女性医師支援センター・シンポジウム」が東京・日本医師会 大講堂で開催されました。
開催案内はこちら

シンポジウムについての記事が、MTproに掲載されていましたので、概略を紹介いたします。当HPでも先に紹介した、日本医師会が行った「女性医師の勤務環境の現況に関する調査報告書」についての詳細な検討が行われたようです。
http://mtpro.medical-tribune.co.jp/mtpronews/0906/090603.html?ap

(以下MTproの記事を引用)

病床規模が大きい病院ほど休みがとりにくく,子育てに非協力的―。こんな現実が,日本医師会の「女性医師の勤務環境の現況に関する調査」の結果報告で明らかになった。同会が4月の会見で発表した集計結果をさらに詳しく解析したもので,日本医師会女性医師支援センターが5月30日に開いたシンポジウム「女性医師の更なる活躍のために」で,同センターマネージャーの保坂シゲリ氏が報告した。女性医師の現状を把握する初の全国調査。今後,女性医師の支援を推進するうえでの基礎データとして注目される。

「職場は子育てに協力的か」の問いに対して,「はい」と答えたのは全体の32.8%。これを病床規模別にみると,50床未満,50~99床ではそれぞれ50.0%,51.2%と半数を超えた。しかし,病床規模が大きくなるにつれて「はい」の割合が減少,400床以上になると「いいえ」と答えた人の割合のほうが高くなり,1,000床以上の大規模病院では,「はい」(23.8%)よりも,「いいえ」(33.8%)が大きく上回る結果となった。

 ちなみに,病院の開設主体別で「職場は子育てに協力的である」と答えた医師の割合が高かったベスト3は,公益法人(58.6%),医療法人(48.3%),個人(47.7%)。ワースト3は,社会保険団体関係(22.2%),学校法人(22.3%),公的医療機関(24.8%)。

 月休の消化状況を病床規模別にみたクロス集計からも,大規模病院の苛酷な勤務状況が明らかになった。50床未満の病院に勤務する女性医師の74%が月休を完全消化あるいはほぼ消化しているのに対して,病床規模が500床を超えると30%台にとどまっており,規模が大きくなるほど休みが少なくなる実態が明らかになった。

調査結果からは,女性医師の70.4%が医師と結婚していることもわかったが,配偶者が医師の場合は,家事・育児に協力しない割合が高いことも明らかになった。

 配偶者の職業と年齢別に家事・育児への協力度を解析した結果,20歳代の夫婦では60.1%が「十分・おおむね十分」と回答。配偶者が医師以外の場合は75.0%と高く,「まったく協力しない」は1.1%にすぎなかった。ところが年齢が高くなるにつれ,夫の協力度は低くなり,とくに夫が医師の場合,40歳代以上になると,「不十分・どちらかというと不十分」の割合のほうが「十分・おおむね十分」を大幅に上回る結果となった。


(引用ここまで)

このような実態調査が、働く女性医師・さらには男性医師の勤務状況の改善につながるよう、私たちも活動を続けて行こうと思います。

日本医師会が「女性医師バンク運用状況」と「女性医師の勤務環境の現況に関する調査報告書」について報告

4月9日の日本医師会の定例記者会見において、「女性医師バンク運用状況」ならびに「女性医師の勤務環境の現況に関する調査報告書」が公表されました。

内容は、日本医師会の定例記者会見のページに掲載されておりますが、
 記者会見の模様
 日本医師会女性医師バンク運用状況(平成21年3月31日現在)について(pdf)
 女性医師の勤務環境の現況に関する調査報告書(pdf)  です。

記者会見では、昨年11月の山形県医師会主催の「女性医師をサポートするためのシンポジウム」にもいらっしゃった、日本医師会常任理事の今村定臣先生が発表を行われました。

日本医師会女性医師バンクについては、以前(2007年4月2007年8月)にも取り上げましたが、日本医師会が厚生労働省からの委託を受けた「医師再就職支援事業」の一環として2007年1月から運営しているものです。2009年3月31日現在の登録状況は、求職登録者数308人(延べ442人)、求人登録施設数991施設(延べ1110施設)、求人登録数1301件(延べ2534件)。また、就業実績は141件(内訳:就業成立128件、再研修紹介13件)となったとのことです。 今村理事は、「設立時点においては、この仕組みが本当に機能するかどうかを非常に危惧していが、現在も着実に登録、就業実績が増加している。また、利用者の医師会会員・非会員の割合を見ると、求職者の約6割が非会員であり、広く周知・利用されつつあるということと評価している」とコメントされたとのことです。

また、女性医師の勤務環境の現況に関する調査は、2008年12月-2009年1月に、国内の全病院(約8,900施設)に依頼し、病院に勤務する女性医師に調査票を配布し、女性医師から無記名で回答をもらった。病院から、調査票を配布した部数をハガキで連絡もらった配布数は15,010件であった。回収数は7,497であり、回収率は49.9%であった。回答者の半数以上が非会員であり、年齢別には40歳未満が66.3%を占めていた。回答者の年齢別内訳は、30歳代が48.3%と約半数を占め、次いで40歳代が2割強、29歳以下が2割弱。また、既婚者が54.6%、未婚者39.1%、離婚5.6%、死別が0.7%だった。 専門科目は、内科30.7%が最も多く、ついで小児科10.4%、産婦人科7.3%、麻酔科7.3%、精神科6.9%、眼科6.2%、皮膚科6.0%であった。

結果は、膨大なデータとなっていますが、主なところでは、
女性医師の悩み(複数回答)としては、「家事と仕事の両立」が最も多く64.1%。次いで「プライベートな時間がない」44.6%、「勉強する時間が少ない」43.8%と、時間不足に関する悩みが目立った。

仕事と家庭生活の両立を支えるための労働環境や規則については、40.2%が「整備されていない」と回答した。回答者の8割は常勤医師であり、7割が時間外勤務を行っている。1週間の勤務時間は、契約では「51時間以上」は3.2%に過ぎないが、実勤務時間では45.4%だった。また、約85%が宿直翌日も通常勤務についている。

休職・離職については、複数回答となっているため、実数がはっきり示されていないが、複数回答の理由数は2931であり、出産(70.0%)、育児(38.3%)が多く挙げられたが、自分の病気療養(10.8%)や、夫の転勤(10.8%)、留学(10.3%)、家族の病気や介護(3.3%)などもあった。産前・産後休暇の取得は約8割、育児休業の取得は4割にとどまっている。育児中に希望した働き方は、業務内容軽減(46.6%)、時間短縮勤務(38.3%)などが多かったが、実際には変わりなく通常勤務をしている医師が38.5%だった。

今村氏は、「女性医師が産休・育休の取得を希望しない背景には、他の医師に迷惑がかかるということのほかに、自分自身のキャリア継続の観点、なるべく早く職場復帰したいという意識もある。職場環境を整え、キャリアアップを支えていく仕組みを考えていかなければならない」と述べられました。

このような調査の結果がきちんと分析され、女性医師、そしてすべての医師の勤務環境改善につながるように願っています。


大阪医療センター第2回シンポジウムの公式記録がアップされました

先日ご紹介いたしました、4月19日に行われた国立病院機構大阪医療センターの第2回お休みしている女性医師の皆さん!!「そろそろ復帰してみませんか」シンポジウムの記録が、同センターのHPに掲載されていますので、御紹介いたします。→http://www.onh.go.jp/woman_dr/index.htm

同センターの山崎麻美先生による報告記のほか、当日のパンフレット(PDFファイル)も紹介されていますので、是非御覧下さい。

九州大学病院の「女性医療人きらめきプロジェクト」の紹介です

以前にこのHPで東京女子医科大学の女性医学研究者支援事業を御紹介しましたが、今回は、九州大学病院の「女性医療人きらめきプロジェクト」を御紹介します。

九州大学病院および医学部・歯学部は、平成19年度文部科学省の「大学改革促進事業」の一つである「地域医療等社会的ニーズに対応した質の高い医療人養成促進プログラム」に採択され、平成19年9月、「女性医療人きらめきプロジェクト」を立ち上げたとのことです。
このプロジェクトは、出産育児介護などライフステージにより休職や離職を余儀なくされる女性医療人(女性医師・歯科医師・女性看護師など)が、プロフェッションを継続できるシステムを構築することが目的とされています。長期休業中の女性医療人に対する教育研修プログラムの提供、ニーズに合わせた多様な雇用形態の選択を可能にし、家庭と仕事の両立をサポートする、これらの目的のために、「女性医療人教育研究実践センター」が新設されました。非常勤女性医師や看護師によるワークシェア・フレックス制で運営する「女性医療人ステップアップ外来」を設置し復職へのステップアップとする事業が、大変ユニークだと思います。
詳しくは、九州大学病院の「女性医療人きらめきプロジェクト」のHP http://kirameki.med.kyushu-u.ac.jp/ を御参照下さい。

このような取り組みが全国各地で広がっていくことを強く望みます。

山形県ドクターバンク内に「子育て・介護情報相談窓口」が開設

山形県が運営する「山形県ドクターバンク」が2006年11月に開設されたことは以前に御紹介しましたが、「山形県ドクターバンク」内に、この2月から「県内子育て・介護情報相談窓口」が開設されたとのことです。

この事業は、県内で、子育てや介護中で休職している医師が、子どもを預けられるところや、介護施設の情報が必要な際に、メールを送信すると、山形県ドクターバンク職業紹介責任者が回答する仕組みです。休職している医師が復職しやすいような環境を作れれば、という目的で始められたとのことです。

山形県ドクターバンクのHPに行ってみると、TOPページに、「復職を希望する女性医師の方 県内子育て・介護情報相談窓口」というボタンがあって、そこから入ると、「復職を希望する女性医師の方」という、女性医師対象の職業紹介の案内の下に、「県内子育て・介護情報相談窓口」の案内があります。

女性医師のコーナーにあるので、子育てや介護中で休職している男性医師は利用可能なのかとふと疑問が起きて、山形県健康福祉部健康福祉企画課に問い合わせたところ、もちろん男性医師でも利用可能だとのことでした。 家庭内で子育てや介護を実際に行う割合は女性がおそらく多いとは思いますが、本来、子育てや介護は、女性だけの仕事ではないはず、夫婦が協力して行うもののはず。「子育て・介護情報相談窓口」はとてもよい事業だと思いますが、女性医師のページに付随しているのはかなり引っ掛かりを感じてしまいました。 山形県担当者に 「子育て・介護情報相談窓口は女性医師の求職ページとは違うページであるのが筋ではありませんか?」とお尋ねしたところ、予算の関係でHPのページ増は困難とのことでした。ただし、男性医師も利用できることが分かるように、改修を検討する、とのお返事でした。

さて、今回の「子育て・介護情報相談窓口」は、子育てや介護がネックとなって就業できない医師のために、窓口を利用して預けられる場所を確保し、仕事に復帰してもらうのが目的なので、休職中の医師に限定ということです。
しかし、現実には、『子育てや介護がネックとなって仕事を継続できない、辞めざるを得ない。現在の職場では、それに対応してくれない。』というような場面もあるかと思います。
休職中の医師を復職させる前に、まず、今就業中の医師を辞めさせない、ということが今後は重要になってくる様に感じます。そんなときにも「子育て・介護情報相談窓口」が利用できるようになれば心強いと思いました。

まずは、一度、「山形県ドクターバンク」を御訪問ください。