「山形女性医師ネットワーク」のお知らせ

山形新聞記事「やまがた医療最前線」12月3日分および   「私の主張」12月16日分について

既にメール通信で途中経過まで、お伝えしておりましたが、
山形新聞朝刊1面で連載されていた特集「やまがた医療最前線」の2006年12月3日記事で、山形女性医師ネットワーク会長へのインタビューを含む記事が掲載されました。内容は、11月から開始された、山形県ドクターバンクに関するものですが、

この中で、
”「以前でさえ、出産や子育ては、本人もカバーする周囲も大変だった。女性の割合が増えた今、もはや無理を抑えきれない」と○○医師(会長の名前)。
多くの女性医師が出産を機に、望まない退職を余儀なくされている。
という部分がありました。

この『多くの女性医師が出産を機に、望まない退職を余儀なくされている。』という部分は、記者が書いたものであり、会長自身が記者のインタビューのときに話した内容、「多くの女性医師は、妊娠・出産・子育てで、大変な時期も頑張って仕事を続けているが、”ごく一部には、” 調整がつかず望まない退職を余儀なくされている人もいる」ということと、大きく異なりました。また、妊娠・出産・子育てで現在頑張っている、かつて頑張った女性医師にとっては、大変心外な内容だと思われました。

また、書き方としても、会長自身の発言ととられかねない恐れがあり、12月4日、山形新聞社に対して、会長がメールで「『多数の』とは、具体的な数字がなく、一般読者の誤解を招く恐れがあり、追加・訂正の記事を求める」という内容の申し入れを行いました。

12月4日午前、会長が担当記者と電話で話し合いを行い、同日夕方、記者の上司に当たる、山形新聞編集局報道部長深山洋氏と面談しました。深山氏の話では、「多く」については、県の関係者や、東北各地の新聞社の担当者などと話した印象で書いたものであり、具体的な数字はつかんでいないとのことでした。会長が、女性医師の労働環境、出産育児で休業や時短が取りにくい現況、それでも多くの女性医師が個々に頑張って現在を築いて来たことなどを説明し、かなりの程度御理解いただけたようでした。
深山氏は、特集も終わったことなので、3日の記事の指摘部分の訂正記事は書けないが、今日の会長との話し合いの内容を元に、新たに「女性医師」に関しての特集を企画して、その場で詳しく報道したいとし、その旨を編集局長に相談すると言って、話し合いが終了しました。

しかし、12月6日、深山氏より電話があり、「新たな女性医師に関しての特集は、いずれ折を見て、近い将来掲載するものの、具体的な掲載予定は、今のところ未定である。」との回答がありました。また、「多くの」という表現については、「『多くの』という言葉は、山形新聞の記者が、山形県・山形大学医学部・その他関係機関からの取材を集約して表記したものです。」という回答でした。山形新聞が調査して具体的な割合や人数を把握しているのではないとのことでした。深山氏の話では、たとえば3人の女性医師が退職したとしても、それは医師不足の山形県にとっては「多くの」であると言うことだそうです。

この見解は、一般の人の感じる「多くの」とはかけ離れており、会長は具体的な数字を調査した上で、山形新聞の読者投稿欄「私の主張」に以下の原稿を投稿しました。その原稿が、本日12月16日朝刊に掲載されましたので、御報告いたします。(なお、山形新聞社の編集方針などにより、実際に掲載された文章は、投稿原文とは若干異なることを、御了承下さい。)

****************************************
【投稿原稿(原文)】
『多くの女性医師』とは・・・  
       
山形女性医師ネットワーク会長の○○と申します。
このたびは、山形新聞の特集「やまがた医療最前線」において、取材・記事掲載いただきありがとうございました。

12月3日に掲載された記事の中で、
”多くの女性医師が出産を機に、望まない退職を余儀なくされている。” という一文がありますが、「多くの」というと、一般の方は、どのくらいの数を思い浮かべられるでしょうか? 場合によると、3分の1、あるいは半数くらいの女性医師が退職を余儀なくされている、と思った方もいたのではないでしょうか?

私の知っている友人・後輩たちの範囲では、妊娠・出産・子育てで、退職・休業した女性医師は、せいぜい10人に1人くらいかと思います。
一般の女性労働者で30代のいわゆる「子育て世代」で労働活動率(仕事に就いている割合)が 他の年代に比べて、30~40%落ち込むのに対して、女性医師では30代の労働活動率の落ち込みは10~15%と報告されています(厚生労働省・医師の需給に関する検討会報告書)。

多くの女性医師は、妊娠・出産・子育てで、大変な時期も頑張って仕事を続けているが、”一部には、”調整がつかず望まない退職を余儀なくされている人もいる、というのが現実です。

男性女性を問わず、医師、特に勤務医は過重労働を余儀なくされており、さらに女性医師にとっては、妊娠・出産・子育て、あるいは介護など、多くの負担があります。そんな理由から、山形大学医学部を卒業しても、様々な労働条件の選択が可能な首都圏に就職する女性医師が少なくありません。
山形県ドクターバンクが、常勤及び非常勤・パートの就業支援となるという点で、山形の医療就業環境の魅力の一つとなり、山形県に残ってくれる女性医師が1人でも増えれば嬉しいことだと思います。

山形女性医師ネットワークは、山形県内で勤務・開業、あるいは在住する女性医師の生活と仕事を支援する、女性医師自身の組織です。
ホームページアドレス: http://yamajoseiishinet.fc2web.com/
**************************************