「山形女性医師ネットワーク」のお知らせ

山形県主催「病児・病後児保育事業事例発表会」に参加しました

 医師に限らず、仕事をしながら子育てを行う時、病児・病後児保育は非常に重要です。以前より当HPでは病児・病後児保育に関しての山形県内での状況や、2010年3月20日に開催された山形県子ども政策室子育て支援課の主催の「病児・病後児保育事業に関する勉強会」について報告してまいりました。また、昨年2011年6月から山形市の委託事業として済生会山形済生病院で病児保育所「おひさまルーム」開設されることもお伝えしてまいりました。

 このたび、2012年3月3日(土)13:30~15:30に山形県子育て推進部子育て支援課の主催で「病児・病後児保育事業事例発表会」が済生会山形済生病院で開催されましたので、山形女性医師ネットワークとして参加してまいりました。

 会には保育所・院内保育所設置病院・子育て支援団体・市町村児童福祉担当者など広く県内から84名が参加しました。はじめに2件の事例報告が行われ、質疑応答のあと、希望者が2班に分かれて、済生会山形済生病院の病児保育所「おひさまルーム」の見学を行いました。

 事例報告では、済生会山形済生病院病児保育所「おひさまルーム」の登録・利用状況の紹介が担当保育士から行われました。山形市の委託事業であるため、対象は原則として山形市在住の満1歳から小学校就学前までの子供で、2011年6月から登録が開始され2012年2月末までで188名の登録があり、定員3名に対して実際の利用は2月末までで延べ204名、多い月では39名/月に上っているとのことです。

 ついで、2010年10月から病児・病後児保育施設「にこっと」を併設している三川町のいのこ保育園の園長と看護師から登録・利用状況や利用者へのアンケート結果についての報告がありました。三川町は庄内平野のほぼ中央、鶴岡市と酒田市の中間に位置し、いのこ保育園自体の通園者も三川町・鶴岡市・酒田市・庄内町と庄内全域にわたっているそうです。病児・病後児保育施設「にこっと」は三川町の委託事業ではありますが、登録は三川町以外の、鶴岡市・酒田市・庄内町・その他も受けいれており、2011年4月から2012年1月までの実際の利用延べ人数は、三川町108名、鶴岡市114名、酒田市51名、庄内町9名と、鶴岡市が三川町を上回っている状況とのことです。利用者へのアンケートでは、病児・病後児保育施設の利用時間(月~土曜日8時~18時)をもっと長くしてほしい、利用日も日曜・祝日にも行ってほしいという要望が約3割ずつ出ているとのことです。

 質疑応答では、病状悪化時の各施設の対応についての質問が出ましたが、各施設ともかかりつけ医・施設担当医と密に連絡を取り、現在まではとくに問題は起きていないとのことでした。また、広域利用となっている三川町の病児・病後児保育施設の委託自治体の負担増について、県としての対策をどう考えているかとの質問に対しては、山形県の子育て支援課の担当者が、県としても広域利用の現況を踏まえて平成24年度に村山・最上・庄内・置賜の各総合支庁ごとに子育て支援関係事業広域実施調整事業を行う予定であると回答していました。
 山形市の委託事業である済生会山形済生病院の病児保育所「おひさまルーム」についても、通勤範囲が広域になっているなどの現況にあわせ、勤務地が山形市でも受け入れる様に、あるいは山形市と上山市・天童市・山辺町・中山町で協定した定住自立圏構想の枠組みで利用できる様に検討してほしい、との要望もありました。

 配布された資料では、現在山形県内では、病児保育を行っている施設は山形市(済生会山形済生病院病児保育所「おひさまルーム」)・鶴岡市(三井病院「カトレアキッズルーム」)・酒田市(日本海総合病院「あきほ病児・病後児保育所」2011年11月オープン)・三川町(いのこ保育園病児・病後児保育施設「にこっと」)の4施設、病後児保育を行っている施設は山形市(キンダー保育園)・天童市(市営 病後児保育室「きらきら」)・新庄市(オープンハウスこんぺいとう)・南陽市(赤湯ふたば保育園)・酒田市(平田保育園)・三川町(いのこ保育園病児・病後児保育施設「にこっと」)の6施設で、2010年の山形県内での状況(病児対応型1施設、病後児対応型5施設)よりも増加はしていますが、まだ絶対数が少ないと思われます。また、「体調不良時対応型」と言って、普段通っている保育所において、保育中に微熱を出すなど体調不良となった児童をその保育所内の医務室等で一時的に預かる施設は、米沢市に7施設、鶴岡市に11施設、酒田市に3施設、三川町に1施設、庄内町に3施設の計25施設で、これも2010年の19施設より増加してはいますが、山形市近辺では依然1箇所もないそうです。 

 子供の両親の居住地・勤務地や勤務時間にあわせ、より多くの自治体で病児・病後児保育が可能となるよう願っています。